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TRAVEL NOTE 002

ALL NOTES

SAMEGAI, SHIGA

水の中に、
夏が咲く。醒井宿

清流に沿って、宿場町を歩く。
白い花と水音に出会う一日。

X

14°C
WATER

61ST
POST TOWN

緑と花に包まれた地蔵川に小さな橋が連なる醒井宿の風景
JIZOGAWA RIVER / SAMEGAI-JUKU
SCROLL
山を背にしたJR醒ケ井駅と駅前の風景
ARRIVAL / JR SAMEGAI STATION

FROM THE STATION 10 MINUTES ON FOOT

駅を出ると、
山が近い。

醒ケ井駅から旧中山道へ。日差しのある駅前を抜けて歩くうちに、道のそばから水音が聞こえ始める。旅の入口から地蔵川までは、歩いて約10分。

醒ケ井駅のホームに立つ駅名標
地名は「醒井」、駅名は「醒ケ井」。
00

PROLOGUE

A TOWN BORN FROM SPRING WATER

町の真ん中を、
冷たい水が流れている。

滋賀県米原市、霊仙山のふもと。醒井宿では、湧水を源とする地蔵川が家々のすぐそばを流れている。橋を渡り、水音を聞き、流れの中をのぞき込む。ここでは町を歩くことと、川をたどることが同じ意味になる。

醒井は中山道61番目の宿場町として栄えた場所。旅人が喉を潤した清水は、今も変わらず町の輪郭を描いている。

THE WATER HAS NEVER
STOPPED RUNNING.

緑に包まれた醒井宿を流れる地蔵川と小さな石橋
01

木陰を縫う地蔵川。水面には緑が映り、小さな橋が暮らしと川をつないでいる。

CHAPTER 01 FLOWERS IN THE CURRENT

流れの中で、
花は揺れる。

梅の花に似た、小さな白い花。梅花藻は、冷たく澄んだ水の中で流れに沿うように育つ。水面から顔を出す花もあれば、水の膜をまとって揺れる花もある。

地蔵川の水温は一年を通して約14℃。盛夏の光の下でも、水に手を近づけると空気が一段冷たく感じられる。

地蔵川の梅花藻と水面を彩る百日紅の花びら
白い梅花藻と、上流から流れてきた百日紅の色。
澄んだ地蔵川の流れの中で白い花を咲かせる梅花藻
水の流れに沿って揺れる、夏の梅花藻。

BOTANICAL NOTE

NAME
梅花藻/バイカモ
SEASON
初夏から晩夏
BEST VIEW
7月初旬〜9月中旬ごろ

CONSTANT TEMPERATURE

14°C

季節が変わっても、
水の冷たさは変わらない。

木漏れ日と緑を映す居醒の清水周辺の水面

山から湧き出す水が、町を抜け、花を育てる。醒井の風景は一筋の流れから始まる。

CHAPTER 02 LIVING WITH WATER

川は、景色ではなく
暮らしのすぐ隣に。

庭の緑と家並みに寄り添って流れる醒井宿の地蔵川
02 庭先を流れる水が、川と暮らしの近さを伝える。

川沿いには、小さな橋と水場が連続している。庭の緑が水面まで枝を伸ばし、花を植えた鉢が流れのそばに置かれている。

観光のためにつくられた水辺ではない。毎日の動線の中に川があり、その積み重ねが醒井宿らしい景色になっている。

清流のそばに置かれた木製の水場と季節の草花

ALONG THE RIVER SMALL SCENES

歩くほどに、
水辺の表情が変わる。

建物の庭と緑に寄り添って流れる醒井宿の水路
宿の庭先を静かに抜けていく、透明な流れ。
深い緑と地蔵川に包まれた小さな石橋
居醒の清水を示す木札と湧水

THE SOURCE ISAME NO SHIMIZU

水の始まりへ。

地蔵川の源のひとつ、居醒の清水。日本武尊が伊吹山で傷ついた体をこの水で癒やし、正気を取り戻したという伝説が、醒井の地名の由来として残る。

町を流れる水を上流へたどると、風景の背後にある長い時間へ行き着く。

CHAPTER 03 THE OLD POST TOWN

水辺から、
宿場町の記憶へ。

川から少し視線を上げれば、街道沿いの建築や瓦屋根が見えてくる。醒井宿は、自然の美しさだけでなく、旅人を迎えてきた町の時間も残している。

醒井宿資料館として残る旧醒井郵便局と赤い丸型ポスト
03

街道沿いに立つ旧醒井郵便局。擬洋風の外観と赤い丸型ポストが目を引く。

山のふもとに瓦屋根が連なる醒井宿の町並み
山際に沿って続く、醒井の町。
緑に囲まれた加茂神社別雷皇宮の鳥居と石段
木々に包まれた醒井宿の寺院の本堂
木陰の奥に残る、街道沿いの祈りの場所。

A SUMMER WATER WALK

醒井宿と梅花藻を歩く、
夏の小さな旅。

JR醒ケ井駅から地蔵川までは徒歩約10分。居醒の清水から川沿いを歩き、旧醒井郵便局や宿場町の建物を訪ねても、半日ほどでゆっくり巡れます。

  1. 01

    THE SOURCE

    居醒の清水

    地蔵川の流れが始まる場所へ。水の透明さと、木陰の冷たい空気を感じる。

  2. 02

    WATER FLOWERS

    地蔵川の梅花藻

    花を探しながら川沿いを歩く。晴天が数日続いた後は、水中の姿まで見えやすい。

  3. 03

    POST TOWN

    醒井宿の町並み

    連続する小橋と水場を眺めながら、旧中山道の建物を訪ねる。

  4. 04

    ARCHITECTURE

    旧醒井郵便局

    擬洋風建築と丸型ポストを見て、駅へ戻る。開館状況は事前に確認したい。

SIDE TRIP 01

SAMEGAI TROUT FARM A COOL SUMMER AFTERNOON

もう少し、
冷たい水の奥へ。

醒井宿を歩いたあと、霊仙山のふもとへ少し足を延ばす。醒井養鱒場には、森の木陰と湧水をたたえた池が広がっている。宿場とは別の場所だからこそ、午後の小さな旅として計画したい。

新緑の山と青空を映す醒井養鱒場の大きな池
SAMEGAI TROUT FARM / MAIBARA, SHIGA

WATER, FOREST, TROUT

夏の日差しから、
森の木陰へ。

明治11年に設立された、日本でもっとも歴史あるマス類の増養殖施設のひとつ。鍾乳洞から湧く清水を使い、イワナ、アマゴ、ニジマス、ビワマスなどが育てられている。

大きな池をのぞき、水路に沿って歩く。水音が途切れず、頭上には深い緑が重なる。7月、8月の醒井で、涼しさそのものを目的に訪れたい場所です。

醒井養鱒場を覆う深い木陰と新緑

ONE-DAY PLAN

  1. MORNING醒井宿梅花藻と地蔵川を歩く
  2. TRANSFER約10分車または予約制乗合タクシー
  3. AFTERNOON醒井養鱒場森と湧水の中で1.5〜2時間

PHOTO JOURNAL 12 FRAMES

水辺の記憶を、
もう少し。

醒井宿と醒井養鱒場、それぞれの光と水の表情を集めました。写真を選ぶと、切り取られていない全景で見られます。

COLLECTION 01

醒井宿

SAMEGAI-JUKU

COLLECTION 02

醒井養鱒場

SAMEGAI TROUT FARM

PHOTO JOURNAL